中小企業買収の法務
弁護士の柴田堅太郎先生(しばけん)からご献本いただきました。
『中小企業買収の法務』(中央経済者)柴田堅太郎
「中小企業M&A」を大きく事業承継型とベンチャー企業買収・資本提携に分け、それぞれの法務上の問題点を分析・検討しています。柴田先生お得意?のあるある事例を用いた問題設定、対立する当事者の言い分や利害得失の言語化、一定の譲歩・妥結案や考え方の積極的な提示、とM&A弁護士の業務が正確に、かつとても分かりやすく説明されています。
法律事務所・事業会社の立場で国内・国際の中小規模のM&Aに関与してきた立場から読むと、何気ない一文に深みや率直な悩みが読み取れ、幅広い知見だけでなく、柴田先生の誠実な人柄すら感じられます。M&Aが始まる前、進行中、終了後の振り返りの時に読めば新たな発見がありそうで、当社の若手中堅法務部員の必読書に指定しました。
長島・大野・常松法律事務所という名門法律事務所を仲間と飛び出して柴田・鈴木・中田法律事務所の共同経営者となった今もハンズオン(下に任せず、自ら手を動かして案件を処理する)を掲げ、真摯に依頼者のため仕事に取り組んでいる様子が伺える一冊です。
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